東北の旅から
年初に東北を旅行しました。日本海側は雪深いと予想していましたが北陸同様、雪のない正月風景でした。私なりに考えさせられたことをお伝えします。
風力発電のメッカ
下北半島の六ヶ所やむつ市大畑の大掛かりな風力発電ファームは有名ですが、東北、北海道の日本海側は国内の風力発電のメッカといえそうです。
能代の海岸や鳥海山をバックにした仁賀保高原に林立する風車群には圧倒されます。
原油高騰から省エネや風、太陽光、地熱など自然エネルギーの活用が注目されてきました。ただ、新エネルギーは安定した発電量がムリなことと、周波数や電圧関係で各電力会社との調整が不可欠です。
原油が一次エネルギーに占める割合は、オイルショック前の8割弱から、国あげて多様化をすすめた結果、現在は5割弱と見られています。
わが国の安定したエネルギーの供給は、徹底した安全管理に基づく原子力発電と総合的な新エネルギーとの補完に向かうと思われます。東北にその息吹きを感じました。
三陸鉄道
久慈から三陸鉄道北リアス線で宮古まで。JRから切り離された支線は、生き残りをかけて必死です。
予約なしでコタツ列車に乗れたのは幸いでした。途中、トンネルの暗闇のなかでナモミ(秋田はナマハゲ)のおどしやつまみのサービスがあり、その涙ぐましさに感激して、ドッサリ車内の土産品を買いました。あったか〜い印象がいまも残っています。
富山は食材の豊富さと味の良さで、どこにもひけをとらないと信じていました。が、宮古の魚介のおいしさには驚きました。富山で味わえないアワビ、ホタテ、ホッキの貝類と生きのいい魚にくわえて、メシと酒が無類においしかった。食べられる幸せに感謝しました。(上写真 ナモミ)
田沢湖と玉川温泉
日本一深い田沢湖をタクシーで一周しました。そのとき運転手さんから聞いた話し。
湖から八幡平へぬける途中にある岩盤浴で知られる玉川温泉は、ガンにも効くと評判をとっているけれども、泉質は強酸性で、昔は玉川悪水と恐れられていた。
戦中、水力発電のため水系を変え、水を薄めて田沢湖へ流しこんだら、固有種のクニマスや魚類が全滅。現在、新温泉脇に中和処理施設をつくり、魚も棲むようになったが、以前ほどの透明度には回復できないとのこと。
人間の都合が自然を変えた怖い話しです。
温泉地の明暗
乳頭温泉は田沢湖畔からバスで30分。秘湯ブームで若者を中心に混んでいました。建物から離れた混浴の露天風呂もめずらしく、温泉へきた実感がありました。
一方、日本海沿いのあつみ温泉は、昔から知られた温泉場です。ビルの宿でなく三階建ての和風旅館を選んだせいか、泊まり客は私たちだけでした。遠方の煌々としたホテルを見ながら、いま日本を覆っている格差に思いをいたさざるを得ませんでした。
地方と中央、弱と強、貧と富・・前者は懸命にガンバっていても差が広がるようです。「盛時は年間40万人、今では半減して20万。これでは子どもが継ぐか分かりません」それでも宿の夫妻は精一杯のもてなしをして、私たちを見送ってくれました。
投稿者 管理者 : 2008年01月09日 21:04