新しい観光の方向
会津若松で開催された「全国産業観光フォーラム」に、富山商工会議所や県・市の方々と市議会観光振興議員連盟会長の私を含む3名が参加しました。
来年の9月25~26日に富山、高岡、黒部の三市で次期開催が決まっているので、企画や運営の下見もかねてでした。東海北陸道全線開通を機に、日本海側初の開催地として全国の関係者が集まりますので、富山をPRする絶好の機会になります。
産業観光とは
いまや観光は、自立した産業として認められているだけに、産業観光というとサカシマなのでは、と皮肉られるくらいまだ未成熟な観光の一分野です。
簡単にいえば、身近な歴史的や近代化の遺産を再発見するとともに、産業のものづくり現場も公開して、交流人口を活発化させようというものです。
背景には、人口減少化を交流人口によって、あたらしい経済効果や需要を生み出そうという意図があります。ものづくりの本場・中京圏が発祥地のようです。
ライトレールも
身近な例をとれば、廃線の運命にあったJR富山港線も、埋め立て予定だった富岩運河も、明らかに富山市の近代化を担ってきたシロモノです。先人が築いた遺産として見直し、今に活かしていることは、さらに港町の魅力をたかめ、遊覧船の運航など観光の条件がととのえば、立派な産業観光の対象になりうるものです。
身のまわりから
富山商工会議所では、5年前から「価値創造プロジェクト」を意欲的にとり組んでいます。
趣旨は、まわりにある様ざまな事象を洗い直し、値あるものには磨きをかけて、魅力ある郷土を創り上げようという産業界あげての「ふるさとづくり」プロジェクトです。
これはとりも直さず産業観光の理念に合致します。機は熟しつつあるのです。
なぜ今回、会津なのか
会津といえば、白虎隊に代表される維新悲劇の地ぐらいの印象で、酒や焼き物、漆器は伝統産業として踏ん張っていても、めざましい産業が思い当たりません。
今回行ってみて驚いたのは、この地は猪苗代湖の水を利用した水力発電の発祥地であり、いまも発電量では国内一を誇る電源王国でした。
ただ電力の大部分が東京に送られ、地場での工業育成につながらなかったようです。しかし分科会に先立つ基調講演で講師は、産業と観光を結ぶものは今やその地の持つ文化なのだ、と強調しておられました。
確かにいまも息づいている頑迷な会津魂は、あまり知られていない仏都を守ってきた貴重な財産と思われます。
富山の独自性
富山と会津の共通は、辺鄙な地域で忍耐強くものづくりを守ってきたことです。違いは、伝統ある製薬業を基に電力と港を開発し、バランスよく工業県として発展してきたことです。なかでも全国に誇れる差は、豊な食材をもっていること。各地を旅しても富山ほど食に恵まれたところはありません。来年は来客に食べることの至福の機会にしたいものです。
投稿者 松本弘行 : 2007年11月02日 09:34