酷暑の催し
梅雨明けが遅いと思ったら、記録的な酷暑つづきです。この炎天下、日本一の貯砂量を誇る市内の本宮砂防えん堤(写真 国登録有形文化財)で真夏の夜の一大ページェントが繰り広げられました。
今回の「おおやま水辺ファンタジア」は、おそらく砂防えん堤というコンクリート壁をうまく活かしきった国内で初めての試みだったかもしれません。内容がよかっただけに、今後を考察するのにふさわしいイベントでした。
水辺を活かす
当初、盛りたくさんの催しで余り期待していませんでしたが、中盤から闇の谷間を使ったレザー光線の演出やえん堤のライトアップ、仕掛け花火のフィニッシュには、真夏の夢幻世界を見た思いで、家族一同大満足しました。帰り道の参加者も異口同音のようでした。
砂防えん堤といえば、サボウという聞きなれない用語に加えて、土砂崩れの谷間につらなる殺風景なえん提群を思い浮かべます。災害から守ってくれていると知っても、親しめるというシロモノではありません。けれども今回のイベントで、砂防えん堤の存在を初めて実感した人や、あらためてこんな活かし方があるのか、と驚いた人も多いはずです。
継続なるか
この催しを続けるものと思っていましたが、次年度は別の箇所を予定しているとのことです。天気まわりや予算の関係もあり、事業の継続にはしっかりした先の見通しが必要なことは言うまでもありません。が、一回切りにしては惜しいものがあります。水辺を活かす試みは各地で行われていますが、砂防施設を使ったものとして国内オンリーワン・イベントになりうるからです。
富山を全国に印象づけるには、水辺の魅力を売り込むことが目下の課題ですが、カルデラ関連としても来訪者には程よい距離にあることと、砂防施設としてまわりの景観とマッチして、観光的な価値も備えています。日ごろ無表情なえん堤にスポットをあてることは、市民生活の安全を支える砂防事業の理解にもつながるはずです。
マンネリ化しがちな出し物を整理し、光と音のページェントとして継続するなら、富山市の特色ある盛夏のイベントとして定着するものと思われます。
投稿者 松本弘行 : 2007年08月21日 08:06