天候異常と不安ごと
地元で身近な問題を取上げる「ふるさと講座・環境とエネルギーを考える」は、今年度のしめくくりとして作家・石川英輔さんを招いて「リサイクルの江戸と今」と題して話していただきました。会場が大きいのであらゆる機会に呼びかけましたが、幸い講師に恥をかかずにすみました。ご参加頂いた皆さんに厚く感謝申し上げます。
雪国異変
石川講師も前日、電車で湯沢を通ってきたとのことですが、いつもの雪国イメージと程遠くビックリしたと話しておられました。私も昨年の正月に、何十年ぶりの豪雪で上越の温泉宿にとじ込められただけに信じられません。東京は雪なしの記録更新とのことです。雪国の生活はつらいものがあるだけに、晴天つづきはありがたいのですが、どこかでツケが回ってくるのではないかと不安になってきます。
江戸のリサイクル社会
講演の内容はつきつめれば、鎖国の江戸時代は外からモノが入らず、徹底したリサイクル生活であったこと、主食のコメや食料は自足自給で糞尿の下肥(しもごえ)に至るまで使い切っていたこと、つい30年ぐらい前までムダをしない生活の仕方を体験していたこと、に要約できそうです。
化石燃料
以前の生活燃料は薪炭であったものが、現代では国内で産出しない石油、石炭、天然ガスに変わりました。問題は、産業活動のエネルギーとしても使う膨大な熱消費に対して二酸化炭素が排出されることです。適度な排出量は、植物の光合成で大気の平衡が保たれますが、豊かさを求める発展途上国が増えますとそのバランスが崩れます。
近年の異常気象は、炭酸ガスが地球をスッポリ被った状態が温暖化の原因ではないかと言われはじめました。使えば無くなってしまう化石資源をできるだけ抑えようという声が高まってきています。
結論は
江戸時代を見本として、今の便利さから質素倹約のリサイクル生活に戻れるか、答えはノーです。ただ、私にも孫がいますが、せめてこの子たちの世代には今の環境状態を悪くしないで残してやりたい。それには、できるだけムダを省き、モノを大事にするという過去の生活習慣を呼び覚まし、私たちひとり一人の意識を変えることが結論になりそうです。
原子力との関連
ウランの原子核を分裂して、安全にエネルギーを引きだし使用済みの廃棄物を処理する技術は、現状で残念ながら完全なものでありません。といって核のアレルギーでその実体に近づかないのは如何なものかと思われます。わが国の技術力の高さからいっても次代のエネルギー源は、安全操作技術を身につけた原子力利用にあるからです。
ふるさと講座では1年かけて、原子力の初歩的解説から現状まで学ぶ企画を立てています。
伝統芸能の衰微
飛騨神岡の地域おこしに、お座敷芸を復活させようという催しがあり、楽しんできました。
私も能の謡いをたしなみますが、協会の総会ではいつも先細りが話題になります。個人の趣味の問題ですから、消えてもどこにも支障はないのですが、息づいていることが地域に潤いや艶を感じさせる元だと思います。現在の自分につながるこの趣味に自信をもって魅力を訴えたいと会の中締めで殊勝にもいってしまいました。議長だからこその挨拶です。
投稿者 松本弘行 : 2007年02月13日 23:54