運河の水辺空間とLRTを活かしたまちづくりに取り組む富山市議会議員・松本弘行のWEBサイト

教育論が浮上

安部内閣が発足し、外交・経済・教育に力を入れると報じられています。なかでも総裁選から首相の教育改革に対する熱意に大きな期待を寄せていました。エネルギーと食料問題は国家の最重要戦略、教育は国家百年の大計だからです。先般、地元小学校で実践研究会の発表があり見学(左写真)しました。過去のPTAの体験から「見せるための授業」にうさん臭さを感じていましたが、教育現場の新しい動きを知るいい機会になりました。

熱いまなざし
テーマは「信頼で結ばれた授業の創造」「共に学びあう学校づくり」私が参加したのは午後の部でしたが、5時終了のシンポジウムまで多くの参加者であふれ、緊張が感じられました。全員が教師であり、何が問題になっているか、に取り組む先生の熱意に驚きました。

問われる公教育
いま日本の教育界がかかえる問題点は、公教育の再構築にあると思っています。学校教育には元々、自発的にいち早く知識を吸収し学力をたかめたい、という競争原理の働いているところです。親も教育の大切さをみとめ、先生を尊敬し、公教育は戦後のある時期までうまく働いていたはずです。日本の経済が頂点を極めるころからそれが崩れ始めました。

新しい方向
公教育への不信は、親の不安をかきたて、大都市では私学へのシフトが常識化しています。今回の授業内容はまどろっこい程、先生が聞き取りを重ねながら、いかに子どもとつながり合うかの努力でした。それは、以前に感じた「良い子だけが目立つ」うさん臭さとは離れたものです。このやり方は、たとえ父母に不満がでても、全ての子どもに興味をもたせ、落ちこぼれをつくらない、という方針であろうと思われます。それには先生の指導力がきびしく求められますが、後の職員研修ではかなり突っこんだ分析と批評も聞けました。

戦後の反省期
個人に重きをおいた戦後教育は、私たちに様ざまな恩恵を与えた反面、家族のあり方が一変し、もはや社会規範という親から子へ伝えなければならない義務さえ失っています。いま、教え育てる場で問われるのは、公教育に信頼を取り戻し、確かな学力を高める努力と生きる上で必要なモラルを植えつけるという教育全体のレベルアップであると思います。

地域の教材
今回うれしかったのは、3年生の教室で話題の「ライトレール」を教材にしたことです。地元の題材を取り上げることは珍しくない筈ですが、永続性のあるテーマであること、子どもたちに「これからのわが町」を考えさせるという点でまさに今日(こんにち)的でした。地元を知ることは郷土愛をはぐくむことに繋がるからです。
研究発表の公開は、特別仕立ての見せる授業であり、担当教員の自己研修の場ぐらいの認識でしたが、今回で教育現場の切実さを理解しました。写真からも窺えるように先生の目はみな真剣でした。半世紀で失ったものものを半世紀かけて戻せると確信しました。

投稿者 松本弘行 : 2006年10月03日 08:26