運河の水辺空間とLRTを活かしたまちづくりに取り組む富山市議会議員・松本弘行のWEBサイト

富山ライトレールの開業(新公共交通論)

ゴールデンウィーク初日に富山ライトレールが開業しました。先立つ式典に、富山市議会議長として来賓の栄によくすることができました。私にとっては生涯忘れえぬ最高のはれ舞台でした。日ごろ支えてくださる皆さまに、こころから御礼と感謝を申し上げます。

野沢太三さんのお話し

野沢さんは引退されましたが、いまでも自民党鉄道調査会の大立者です。開式前に雑談の機会があり、鉄道の専門家だけに興味のある話しを聴くことができました

「JR富山港線は廃線の予定だったが、私もこのように甦ることは当時想像できなかった。生き残れたのは、ひとつに地元の熱意(市長の決断)。もう一つは欧州でのLRT技術(次世代型路面電車システム)開発の早さだ。」
「全車両がだれにでも使いやすいユニバーサルデザインであることは、全国に誇ってよいモデル。雪国にとって鉄道は確実な運行できるが、低床だけに雪対策が気がかり。」
「約100年前に北陸本線が通って町を大きく変えた。今年から本格化する富山駅高架化と新幹線事業は、富山市の発展を約束する100年の一度の大事業。」

市長の都市戦略

鉄道の存続と公共交通の復活は一体のもので、私も早い時期から提唱していました。けれども、そこは単なる旅と乗りもの好きの限界であり、その先にある都市の経営戦略まで、見通せなかったことは本音です。
平坦でうすく広がったマイカー中心のまちから、公共交通をつなぎとした「コンパクトなまちづくり」へ。このことこそ、合併後の森市長が描く都市経営のかなめといえます。富山ライトレールはそのさきがけであり、これを契機にJRや将来の平行在来線、地鉄、バスのさまざまな活用も含めた新たな公共交通体系づくりとクルマ社会からの転換という壮大な挑戦を窺わせます。

ふたたび海へ

「昆布ロードの未来、新たな交流の時代へ」のフォーラムに、富山県と北海道の両知事がパネラーとして参加され、ともに環日本海の交流を強調しておられました。
「わが国は交易こそ生命線だが、もはや対米一辺倒でなく、現実はアジアが主流に。富山県は日本海側きってのものづくり拠点。勤勉、進取の気質という地域特性を生かし、陸海空で交流を深めなければならない。」という石井知事の提言は説得力がありました。

目ざすもの

富山ライトレールの開業は、多くのひとに地域を考えさせるきっかけを与えています。そこには共通して、環日本海を意識しはじめました。海運を中心としたかっての海から、地方都市には恵まれた空路も駆使して、沿岸諸国と経済・文化の交流を活発にし、東京とは一味違った独自性を発揮しようという意図がくみ取れます。
交流では観光も欠かせない柱です。海への道はライトレールだけでなく、川と運河も並行しています。県と市は努力次第で、観光分野でも新局面を拓く可能性が大きいと見ました。

投稿者 松本弘行 : 2006年05月02日 12:47