運河の水辺空間とLRTを活かしたまちづくりに取り組む富山市議会議員・松本弘行のWEBサイト

雪中考

寒中お見舞い申しあげます。
寒に入ったと思ったらもう小正月、雪に明け暮れた三が日でした。経済界の新年会では景気も上向くとの予想です。もう暫く寒さに耐えれば春が近いのかも知れません。

雪国の宿命

正月に湯沢や上毛方面を旅行していたら、いずこも何十年ぶりの豪雪でした。海岸には雪はなく、今回は典型的な山雪のようです。

秋山郷が途絶してテレビに映り、一人暮らしのおばあちゃんの応答が印象的でした。「灯油が心配だけど・・」昔は薪も準備して、自給自足が当たり前だったという表情です。
考えてみれば雪は、日本海側に住む者に大きな負のイメージを植えつけた反面、雪中でしぶとく生き抜く術を身につけさせました。雪国の宿命を忘れて、私たちはここ暫くの暖冬で雪への備えを怠っていたようです。

それにしても道路消雪の設備が有ると無いのは、天国と地獄の差を見せつけました。ただ、長岡市の取水制限に見られるように、消雪範囲が広がるにつれ地下水汲みあげの弊害が取りざたされています。加えて高齢化による設置要望の急増で、市は消雪設置補助金要領を見直し、今年4月から実施することになりました。

要点は、一つの井戸の取水可能量を限度いっぱいまで有効利用することと補助金の内容を細分し現況に対応しようというもの。今までの施設の更新期に入るという事情もあります。いづれにしても、4月からは新規の設置基準がきびしくなり、県の地下水規制とあいまって道路消雪の普及はダウンしそうです。

私は議員になって以来、冬の雪の不安をなくすために地域の生活道路を中心とした消雪化を積極的に進めてきました。これだけ高齢化が急速に進むと、私の方針は間違いではなかったと確信しています。が、地下水位の低下のため家庭用井戸への影響や地盤沈下の懸念などが表面化してきますと内心穏やかではありません。

いうまでもなく地下水は貴重な飲料水そのものであり、雪を消す目的だけにつかうことへの批判があります。今回の改正は財政上といえ地下水保全の視点を踏まえて時宜を得たものですが、この冬の降雪でますます地下水による道路消雪の要望が高まりそうです。

問題は、既得権的に地下水くみ上げを抑制するのではなく、いかに限られた資源を有効に使うかを市民全体で考える時期にきていることです。

冬季の水田冠水、排水路から地下への浸透策や河川水利用、交互散水、センサー改良と遠隔操作の徹底など節水策と同時に地下水の直散きでなく、使った消雪水の還元と再利用について官・民・学が共同して対策を急ぐべきです。コストの問題があっても夜間電力の活用は、道路だけでなく屋根融雪対策にも今後の重要な研究課題と思われます。

雪国に住む者には、積雪への共同作業は欠かせない生活の掟でした。いまはその絆は消えてしまっています。振り返ることよりも時代に応じた方策を探ることが緊急な課題です。

投稿者 松本弘行 : 2006年01月17日 11:27